土地相続で兄弟が相続問題を起こさずに分割する方法と気をつけること

遺産相続で問題になりやすいのが土地の相続です。

土地は現金とは異なり、完全に平等に分割するのが難しいため上に

立地条件の良い土地を誰が相続するかについて揉めたり、活用方法などを巡って相続トラブルに発展しやすく、

事前の話し合い等が重要です。

この記事では、兄弟姉妹感で争わずに土地を相続する方法をご紹介します。

 

◼︎不動産相続でトラブルになりやすい原因

土地を始めとする不動産相続でトラブルに発展する主な原因は以下のようなものです。

 

・遺言書がない

・平等に分割しようとする

・皆が相続したい不動産がある

・誰も相続したくない不動産がある

・想定していたよりも現金が減っていた

 

遺言書が無い場合、遺産分割協議を行い、相続人全員が納得の上財産を分割しますが、

誰かが不均等を主張すると遺産分割協議が前に進まずにトラブルに発展する可能性があります。

また、不動産は平等に分けることができない資産であることや、親の財産がほぼ不動産しかない場合、

兄弟間で不動産を相続する人と現金を相続する人で事前に協議を終えていたものの

介護費用や入院費などで結果的に現金がほとんど残っておらず

財産が不動産のみになってしまった、というトラブルがあります。

そのほか、皆が欲しい不動産や逆に誰も欲しくない山林などの不動産が存在することも相続問題の要因となります。

 

 

◼︎トラブルなく土地を相続する方法と注意点

土地の分割方法には換価分画、代償分割、分筆があります。

また、そのほかに相続放棄してしまうという方法もあります。

それぞれメリットと注意点がありますのでご紹介します。

 

＊換価分割

土地を売却して現金化し、売上手数料等を差し引いた売却益を相続人間で分ける方法です。

兄弟間で平等に分けることが出来る上、不要な不動産を抱えるリスクがありません。

注意点は土地が思うように売却できない可能性がある点です。

なかなか売れず想定よりも安く売れた場合、分割した際の金額も低くなってしまいます。

 

＊代償分割

代償分割は不足分を現金で補填し、取り分を均等にしようとする方法です。

現金によって差額を補うため、平等になり易く、相続人間で不満が発生しにくくなります。

代償者は現金で差額を支払うことになるため負担が大きくなります。

また、まとまった資金がない場合は代償分割ができない場合もあります。

 

＊分筆

分筆とは土地を分けることです。

一筆として登記されている土地を複数に分けて土地台帳に登記し直します。

分けた土地は相続人それぞれが自由に使うことができますが、

一方で土地が狭い場合は分筆により土地の利用価値が小さくなってしまうことがあります。

 

＊相続放棄

相続放棄とは相続財産の一切の相続権を放棄することです。

相続放棄ではプラスの財産だけでなく、ローンなどのマイナスの財産も放棄することができるため、

負債が多い場合や相続争いに巻き込まれたくない場合にはメリットがある場合があります。

注意点は一度相続放棄をすると撤回や取り消しが原則的に出来ない点です。

 

 

◼︎親が健在のうちに話し合っておくことが大切

不動産は相続トラブルに発展しやすい財産です。

相続問題を避けるためにも親が健在のうちに家族間で分割方法を話し合っておくこと、

遺言書を作成してもらうことが大切です。

特に普段から家族とコミュニケーションを取っておくことは大切です。

相続は親が亡くなった後に発生するものですので、積極的に話題に挙げるのは難しいかもしれません。

しかし、いざ相続が始まってトラブルが起こると余計に話し合いができなくなってしまうこともあります。

親が元気なうちに財産の状況について把握し分割について合意が取れていれば

後になって揉める可能性を低くする効果があります。

家族が集まる機会に少しずつ話し合いをしておきましょう。